僕の愛がどうか届きますように

過去にブログでも書いた大好きなバンドのライブに行ってきた。久しぶりの彼の声。役者を必死にしていた峯田がライブをやるのは五ヶ月ぶりのことだった。皆ライブに飢えていて、必死に峯田に手を伸ばしていて、名前を読んで縋っているように見えた。ゾンビのようで面白かった。峯田もまたライブを待ち望んでいたのがよくわかった。なんどもそのような話を繰り返し「恋人に会ったようだ」と私たちに微笑んだ。

 

私が銀杏のライブが好きなのは、峯田の歌を聞きながら(この前のライブからこんなことがあって…)と峯田と内緒話をしている気分になれるからだ。そして峯田はそれを否定するような言動は絶対にしない。たまにこの人は何をやっても受け入れてくれるのではないかと錯覚してしまう。峯田、すきだ。やっぱり私はあなたが好き。

最近歌わなかった曲から、私の思い出の曲「BABY BABY」、そして新曲まで一時間半を予定していたライブは二時間を超えてアンコールまで響かせた。峯田はやっぱり最高だった。バンドメンバーもオーディエンスも全員が全力だった。

 

あの頃意味もわからず曲を聴いて泣いていた14歳の私は、もうすっかり大人になってしまった。時の流れは怖い。考えも生き方もこだわりもすっかり変わった。でも峯田の前に立つとあの頃の光景がやっぱり蘇る。私は中学時代学校にも行かず、キチガイ病院に通い、部屋でパソコンをイジって一日を過ごしていた。毎日に絶望して視界が狭かった憂鬱が高揚と共に戻ってくる。私を変えてくれたのは音楽だ。私は峯田の歌とともに大人になった。このぐちゃぐちゃな感情は峯田以外にはみっともなくて見せられない。

 

今までの人生許されようなんて思ったことはない。わたしは甘やかされるべき人間じゃないと思う。でも峯田は、峯田だけは私を抱きしめてくれている気がした。そんな夜だった。